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【Vol.09】口腔アレルギー症候群(OAS)と花粉症の密接な関係

花粉症の時期に特定の果物や野菜を食べると、口の中や喉がイガイガしたり腫れたりする症状が出ることがあります。これは「口腔アレルギー症候群(Oral Allergy Syndrome: OAS)」と呼ばれるアレルギー反応です。
OASは、花粉症の患者さんが発症することが非常に多く、両者には密接な関連性があります。

OASとは?:花粉と食物の交差反応

OASの正体は、花粉に含まれるアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)と、特定の果物や野菜に含まれるアレルゲンが、体内で構造が似ているために起こる反応です。これを「交差反応」と呼びます。
体は、果物や野菜を食べたときに、そのアレルゲンを「花粉」と間違えて認識し、アレルギー反応を起こしてしまうのです。

OASの主な症状

症状は食べた直後から数分以内に現れるのが特徴です。

  • 口・喉の症状: 唇、舌、口の中の粘膜、喉の奥のかゆみ、イガイガ感、腫れ。
  • その他の症状: 稀に、じんましん、腹痛、吐き気、さらに重症な場合はアナフィラキシー(全身性の激しいアレルギー反応)を引き起こすこともあります。

OASと花粉症を関連付ける血液検査

OASの診断と原因特定の鍵を握るのも、やはり血液検査です。

  1. 特異的IgE抗体検査(花粉)
    まず、どの花粉症であるかを特定します(スギ、ヒノキ、シラカバなど)。
    OASは、その原因となる花粉の種類によって、反応しやすい果物・野菜の組み合わせ(関連性)が知られています。
  2. 特異的IgE抗体検査(食物)
    OASの原因となる食物(例えばリンゴ、モモ、メロンなど)に対するIgE抗体の値も測定することが可能です。ただし、食物アレルゲンは消化酵素によって壊れやすいものが多いため、食物に対するIgE抗体値が低くてもOASを発症する場合もあります。

この検査結果から、自分の花粉症の原因とOASを引き起こす可能性のある食べ物を知ることで、日常生活での対策がより明確になります。

日常生活でできる具体的な対策

OASの対策は、原因となる食物を避ける「原因食物の除去」が基本です。

  1. 摂取方法の工夫
    •加熱・加工:
    OASの原因となるアレルゲンタンパク質の多くは熱に弱いという性質があります。そのため、生のまま食べるのではなく、加熱調理されたもの(例:リンゴパイ、加熱されたジャムなど)であれば症状が出ない、または出にくいことがあります。
    •皮をむく:
    皮の近くにアレルゲンが多く含まれる場合があるため、皮をむいて食べることで症状を軽減できる場合があります。
    •食べる量を減らす:
    少量であれば反応しないことがあります。ただし、これは症状が軽い場合に限り、医師と相談して慎重に行う必要があります。
  2. 原因食物の回避
    •関連花粉の把握と回避: 血液検査で特定された、関連性の高い生の果物や野菜の摂取を、花粉の飛散時期には特に控えることが最も重要です。
    シラカバ・ハンノキ花粉症:
    バラ科の果物(リンゴ、モモ、サクランボなど)、大豆(豆乳など)。
    イネ科花粉症:
    メロン、スイカ、トマトなど。
    ブタクサ花粉症:
    メロン、スイカ、バナナなど。
  3. 花粉症の治療の徹底
    花粉症の症状が重いときほど、OASの症状も出やすくなる傾向があります。日常的な花粉症の薬物治療(抗ヒスタミン薬など)を適切に行い、鼻や喉の炎症を抑えておくことが、OASの予防にも繋がります。

血液検査で原因を知り、外出時・帰宅時そして室内の環境管理を徹底して、症状のつらい時期を快適に乗り切りましょう。

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